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- (1)
- 基本中の基本の「縦線集合上の Fubini の定理」であるが、
出来が悪かった。ボーダーライン上の学生が単位を取れたか取れなかったか、
この問題が解けるか解けないかで判定しても、そう違いが出ないと思う。
諸君の答案を見ると、図を描いていない人が結構いる (出来なくても仕方ない)。
よくある間違いが2つあって、1つは
(間違い)
とするもの。これでは が長方形
になってしまう。
不可になっても仕方がない (もちろん他の問題も採点して、
合計点で判定するわけだが…)。
もう一つは
(間違い)
とするもの。 で先に積分する場合は、
左側
と右側
を探すわけで、
この場合は
,
, すなわち
が正しい。
- (2)
- 計算問題中に重積分でなく重複積分を入れる理由は (90% 以上の確率で)、
積分の順序交換である。昨年度の問題もそうだったし、過去にさかのぼっても、
積分の順序交換をさせる問題は必ず1題は入れてある。
そもそも順序交換しないで
を計算しようとしても無理である。
間違えて計算してしまった人がかなりの数いたが、猛反省して欲しい。
- (3)
- この問題は授業中の演習にしたもので、正解も配布済みである。
空間図形をきちんと式で捉えさせるのがねらい。
積分範囲が、不等式
つまり
で定義される円盤であることが分かるかどうかが分かれ目である。
一切の説明抜きに
で積分したり
( って一体何?)、
あろうことか
で積分したり、そういうのはダメ。
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Masashi Katsurada
平成20年2月12日