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3.2 複素関数の表示

$ w=f(z)$ ($ z\in D$) を複素関数とします。 つまり変数 $ z$ の範囲 (定義域) は複素平面内の部分集合 $ D$ で、 値 $ f(z)$ も複素数、ということです。

この複素関数 $ w=f(z)$ を図示することを考えましょう。 実変数実数値の関数 $ y=f(x)$ ($ x\in I$) ならば、 $ xy$ 平面上に $ f$ のグラフ $ \{(x,f(x)); x\in I\}$ を 自然に描くことが出来ましたが、 複素数は「実数に換算すると2次元」ですから、 $ w=f(z)$ のグラフを 3 次元世界で実現するのは無理です。 そこで $ z$ 平面にある ``もの'' を、 写像 $ w=f(z)$$ w$ 平面に移したものを 描くことで様子を知ろう、とします。

complexmap.bas
REM 関数 w=z^3 で三角形がどういう図形に写像されるか 
OPTION ARITHMETIC complex
DECLARE EXTERNAL SUB segment
LET w=3
SET WINDOW -w,w,-w,w
DRAW grid(0.5,0.5)
PRINT "複素平面上の三角形を関数 w=z^3 で写す"
PRINT "3点の座標を入力してください。"
CALL cinput(z1)
CALL cinput(z2)
CALL cinput(z3)
CALL segment(z1,z2,2)
CALL segment(z2,z3,3)
CALL segment(z3,z1,4)
END

REM 線分と線分の像
EXTERNAL SUB segment(z1,z2,col)
OPTION ARITHMETIC complex
DEF f(z)=z^3
LET  i=SQR(-1)
SET LINE COLOR col
REM 線分を描く
SET LINE width 3
PLOT LINES
PLOT LINES : re(z1),im(z1);re(z2),im(z2)
REM 線分上の点の写像による像を描く
SET LINE width 2
FOR t=0 TO 1 STEP 0.01
   LET  z=(1-t)*z1+t*z2
   CALL MAPPLOT(z)
NEXT t
END SUB

REM 写像 w=f(z) で写した点をPLOTする
EXTERNAL SUB mapplot(z)
OPTION ARITHMETIC COMPLEX
DEF f(z)=z^3
LET  w=f(z)
PLOT LINES: re(w),im(w);
END SUB

REM 複素数の入力
EXTERNAL SUB cinput(z)
OPTION ARITHMETIC COMPLEX
INPUT PROMPT "実部虚部を入力: ": x, y
LET  z=complex(x,y)
END SUB

このプログラムを実行して (長いので貼付けてしまってよいです)、 何をしているか理解して下さい。 三角形の頂点の座標を入力する必要がありますが、 例えば $ (0,0)$, $ (1,0.5)$, $ (0.5,1)$ を入力してみて下さい。


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Masashi Katsurada
平成19年6月26日