円周率を逆三角関数の値を元にして表現し、 逆三角関数をテイラー展開で計算するという公式が現れました。 有名なものは、 「グレゴリー級数」または「ライプニッツ級数」とも呼ばれる
この (2) は、 現在の数学のカリキュラムでは、 微積分を用いて、 いわゆる Taylor 展開
余談 |
の計算には
また Newton が発見した なお の展開 |
実は (7) は、 収束が遅すぎて (項数を非常に大きく取らないと良い近似値が得られない) 実用的ではありませんが、
挑戦者達 | |||||||||||||||
Abraham Sharp (1651-1742)
John Machin (1680-1752, ロンドン大学天文学教授) は 1706 年に
L. Euler (1707-1783, スイスの Basel に生まれ、 ロシアの Petersburg に没する) は 1737 年に以下の公式を得た。 Charles Huttion (1737-1823) は 1776 年に次の結果を得た。 有名な C. F. Gauss (Johann Carl Friedrich Gauss, 1777-1855) は、 も得ていたとか (ちょっと唖然としますね -- もっとも並列計算でもしないと速くなりませんが)。 1896年にF. C. M. Stormer が得た次の公式は、 金田・後の世界記録 (2002) の検証計算にも使われたもので、 高い効率を実現します7。 |
この解説を最初に書いた 2007年時点での円周率計算の世界記録は、 金田 康正, うしろ後 やすのり保範等の グループによるものでした (2010年現在の時点でどうなっているかは後述)。 これは 2002年に 1 兆 2400 億桁計算したというものですが、 そこでは、高野喜久雄8氏による公式 (1982)