二次元グラフにおいては、媒介変数表示関数はひとつの媒介変数に対する二 つの関数で定められます。例としては plot sin(t),cos(t) とすることによっ て円が描けます。
三次元グラフにおいては面は x = f(u,v), y = g(u,v), z = h(u,v) で定め られます。よって三つの関数を組で指定する必要があります。例としては、 splot cos(u)*cos(v),cos(u)*sin(v),sin(u) とすることによって球面が描け ます。ひとつの曲線につき、二つの媒介変数に関する三つの関数が必要とな るわけです。
これによって表現できる関数群は、単純な f(x) 型の関数群の内包すること になります。なぜならば二つ(三つ)の関数はx、y (、z)の値を独立に計算す ることを可能にするからです。実際、 t,f(t) ( u,v,f(u,v) ) と書くことに よって f(x) ( f(u,v) ) と同じことを実現できます。
媒介変数表示関数は、xの関数、yの関数 (、zの関数)の順に指定し、それら は共通の媒介変数及びその変域で定義されることに留意してください。
さらに、set parametric の指定は、新しい変数変域を使用することを暗に 宣言します。通常の f(x) や f(x,y) が xrange, yrange (, zrange) を使用 するのに対して、媒介変数モードではそれに加えて、 trange, urange, vrange を使用します。これらの変域は set trange, set urange, set vrange によって指定することも、直接 plot や splot で指定すること も出来ます。現時点では、これらの媒介変数の既定の変域は [-5:5] となっ ています。将来的にはこれらの既定値をもっと有意なものに変更する予定で す。