Next: C..4 処世術
Up: C. 少し真剣にアルゴリズムの追求
Previous: C..2 首座小行列式作戦
の対角線から下を掃き出す。
が正値であれば、対角線に非零要素は現れず、
行交換なしに最後まで上三角化が進められて、対角線に正数が並ぶはずである。
一方、 が負値であれば、対角線に非零要素は現れず、
行交換なしに最後まで上三角化が進められて、対角線に負数が並ぶはずである。
そのいずれでもない場合、
必要ならば行交換を施して計算を進めて の行列式を計算する
(行交換を全部で 回した場合、
最終的には対角成分の積
である)。
ならば、 は 0 を固有値に持たず、
正値でも負値でもないので、 は実は不定符号であることが分かる。
の場合は少々難しいが、シフトしてみるなどして
(つまり の代りに、
( は適当に選ぶ実数) を調べる)、
「何とかなる」場合が多いであろう。
に対する Gauss の消去法は、行交換なしに
となるので、いわゆる符号は (負の固有値が個,
正の固有値は 個) で、不定符号である。
の根は
分かりづらいけれど、これは (もちろん) いずれも実数で
のグラフは次のようになる。
Next: C..4 処世術
Up: C. 少し真剣にアルゴリズムの追求
Previous: C..2 首座小行列式作戦
Masashi Katsurada
平成23年7月21日