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幾何学的考察

この定理を図形的に考えてみよう。一般に 関数 $ f$ のグラフ $ z=f(\vec x)$ $ \vec x=\vec a$ における接超平面は、

$\displaystyle z=f'(\vec a)(\vec x-\vec a)+f(\vec a)
$

であった。$ n=2$ の場合、

$\displaystyle z=f'(a,b)\begin{pmatrix}x-a y-b\end{pmatrix}+f(a,b)
$

となるが、$ f'(a,b)=0$ であれば、

$\displaystyle z=f(a,b).
$

これは $ xy$ 平面に水平な平面である。 $ \qedsymbol$

上の定理の逆は成り立たない。 すなわち $ f'(a)=0$ であっても、 $ f$$ a$ で極値を取らないということがありうる。 これは1変数関数でもそうである。 (反例: $ f(x)=x^3$, $ a=0$ とすると、$ f'(a)=0$ であるが、 $ f$$ a$ で極大でも極小でもない。)

ARRAY(0xfa1a04)


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Masashi Katsurada
平成23年7月17日