微分方程式 (C.17) の平衡点を求めよう。
, つまり
はどちらの種もいない場合で、ある意味ナンセンス (興味がない) であるが、
は2つの種が共存している場合である。
念のため意味を述べておくと、
一般に微分方程式の平衡点の安定性を調べるため、
線形安定性解析が使われることが多い。
これは微分方程式
の右辺に現れる関数
の (平衡点
における)
ヤコビ行列
の固有値の実部の符号を調べて判定する、
という方法である。
より詳しくは付録 G.4 を見よ。
は正の固有値を持つので、
は不安定である。
の固有値の実部は、どちらも 0 である。
残念ながら、線形安定性解析では、
は
漸近安定であるとも不安定であるとも結論できない。
Lotka-Volterraの方程式の場合は、 解軌道の方程式を求める (次項で実行する) ことによって、 平衡点の中立安定性が証明できる。