円周率というと2003年度卒研に
清水康生「があった。その際に彼につきあって円周率の計算の歴史を学んで、 色々新しいことを知ることが出来、 卒研でももう少し詳しく追求したいと考えていた。の数値解析」
1970 年代前半まで、
円周率の計算というと有名な Machin の公式を
代表とする
型公式を用いるのが普通であった。
ところが 1970 年代初め頃の Strassen と Schönhage による高速乗算法
(これは FFT を基礎としている) の発見を背景に、
1976 年に Salamin と Brent による Gauss-Legendre 公式の発掘があって
以来円周率の計算法についてはめまぐるしい発展があった。
Gauss-Legendre 公式の属する算術幾何平均アルゴリズムと、
型公式や Ramanujan 型公式の級数の和の計算を
工夫したアルゴリズムがしのぎを削っている17。
そのあたりのことを勉強してみるのは面白い、
誰かチャレンジしないかと思っていた。
今年度図らずも輪講テキストからの自然な発展として 円周率に再挑戦することができたのは嬉しい。 鎌田君&吉本さんペアと椎名君がつぎ込んだ努力はなかなかのもので、 今後後輩が円周率に再挑戦する際のハードルは ちょっと高くなってしまったなと思う18。