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ここで紹介した二つの方法はどちらが優れているだろうか?
それぞれの長所・短所をあげて比較してみよう。
- 二分法
- -- が微分可能でなくとも連続でありさえすれば適用できる。しかし
は 変数実数値関数でない場合は適用が難しい (特に実数値であることは
ほとんど必要であると言ってよい)。
なる ,
が見つかっていれば、確実に解が求まるが、収束はあまり速くない。
回の反復で 進法にして 桁ずつ精度が改善されていく程度である。
- Newton 法
- -- 適用するには少なくとも が微分可能である必要がある。微分可能で
あっても の実際の計算が難しい場合もあるので、そういう場合も適用困
難になる。一方 は多変数ベクトル値関数でも構わない (それどころか無
限次元の方程式にも使うことが出来る)。適切な初期値を探すことは、場合に
よってはかなり難しい。求める解が重解でない場合には、十分真の解に近い初
期値から出発すれば 2 次の収束となり(合っている桁数が反復が一段進むごと
に 2 倍になる)、非常に速い。
総合的に見て「まずは Newton 法を使うことを考えよ、それが困難ならば
二分法も考えてみよ。」というところでしょうか。
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Masashi Katsurada
平成20年10月18日