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ファイルのサイズについての常識を身につけるのが狙いの課題。
- 一口に言って出来不出来の差が激しい。ほとんど申し分のないレポート
もあったし、何か結果を出して、それを送りつけておしまい、というレ
ポートがあった。
- 実行形式のファイルについて単語数、行数を書いた人がいたが、
テキスト・ファイルではないのだから無意味である。
バイト数だけでよいはず。
- ある人のレポートから「1ページ400文字程度、234ページ」
93600文字なので、187200バイト=182Kバイト程度。1.44Mバイトの
フロッピーに7冊以上記憶できる。650MBのCD-ROMでは、一枚に3500冊程
度記憶できる。文字情報はとてもコンパクトに記録できる。
- kterm 一画面は、英数字が 80×24=約2000文字. 約 2KB.
- 1000×1000ドット、256色の画面。256 色を区別するには 8 ビッ
ト=1B (バイト) 必要であるから、1000×1000ドット記憶するには、
1000×1000=100万B=1MB 必要。256色では寂しいので、
色や
色を表示できるマシンも多い。
それぞれ一画面あたり 2MB, 3MB 必要になる。
256 色ならばフロッピー 1 枚に一画面記憶できる。
CD-ROM 一枚では約 650 画面。
文字情報と比べるとかなりサイズが大きくなる。
ただし、写真などの画像データは不可逆圧縮をすることによって、
ファイルのサイズをかなり縮小できる (静止画に対する JPEG, 動画に対
する MPEG など)。
テレビでは一秒間にざっと 30 画面を映しているので、一時間に約10万画面
を表示している。動画を記録するには、何らかの圧縮が必要なことが
分かると思う。
- バイト (B) とキロバイト (ケーバイト, KB) を取り違えている人もいた
(結構多かった)。KB と MB を取り違えている人までいた。
1000倍の勘違いは大きい。しかし単位すら書いていない (単に数だけ)
人もいた (基本中の基本)。
- 持っているファイルの総量は人それぞれ。これは必ずできるはずなのに
(単にホームディレクトリィで du -k とするだけ)、
やっていない人がいた。なぜだろう。
- 細かくサイズを報告したが、フロッピー・ディスクで何枚、
CD-ROM で何枚か計算していない人もいた。
- 音声情報としては、音楽用 CD について。
音は空気の圧力変化として符号化できる。CD では、サンプリング周波数
44kHz, つまり 1 秒間に約4万4千回圧力を測定・記録している。
圧力の値は 16 ビット=2B の数値で測定している。ステレオだと 2 倍。
すると 1 秒間に 44.1k × 2 × 2=176.4kB=約 170KB 必要。
1時間ではその 3600倍で 600Mバイト程度。
- 穴埋め式のテストではないのだから、途中経過なしで、最終的な数値だ
けを書くのはやめよう (明らかに間違っている場合、点のやりようがな
い)。
「穴埋め式のテスト」のようなものは特別であって、普通は何かを問わ
れたら、結論だけではなく、それに至る議論も述べるべきである。
記述式テストでも常識であるし、レポートではなおさらである。
- . と , を正確に使い分けられない人がいる。(国によっても異なるが、
日本の教育では 「.」 は小数点である。「,」は三桁ことの区切り。)
- 適切な単位の選択を。0 が多いのは読みづらい!CD-ROM の容量を
バイトで書いたりしないでおくれ。
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Masashi Katsurada
平成20年10月18日