3 FreeFem++ 4.12 のインストール

FreeFem++ 4.12 は、 macOS のどのバージョンにインストールできるのか、よく分からない面がある。 私自身(桂田)は、Monterey, Ventura へのインストールには成功している。 その他の macOS にインストールを試みた人は、 成功したか失敗したか報告してもらえると助かる。


以前のバージョンの FreeFem++ が残っていると、 何か問題が起こったときに混乱する可能性があるので、 4.12 のインストール前に掃除しておくことを勧める。
古い FreeFem++ の削除
sudo rm -rf /Applications/FreeFem++.app
cd /usr/local/bin
sudo rm -f FreeFem++*
sudo rm -f ffglut ff-mpirun bamg cvmsh2 ffmedit ffmaster ff-c++ ff-pkg-download ff-get-dep
cd -

FreeFEM v4.12 からファイルを入手する。

これらのファイルを(Finderで)ダブル・クリックすると、 /Volumes の下にマウントされる。 次のようなウィンドウが表示されるはずである。

Image FreeFEM-4.12-Apple-M1-finder
これは Apple Silicon の場合

参考のため、Apple Silicon の場合の README.txt
# Version 4.12 of FreeFEM 
==============================================

Be carefull  the Macos security (com.apple.quarantine)

To install FreeFEM
- mount the dmg file 
- Launch a new terminal windows and  in dmg volume do: 
   remark: the terminal app is  menu Finder Go->Utility->Terminal 
 
**to install and remove com.apple.quarantine  when you copy  FreeFem++.app in /Application directory   do :**
 
>  cd /Volumes/FreeFEM-4.12-Apple-M1
>  bash ./Install-app.sh

For Autorisation see [Safely open apps on your Mac](https://support.apple.com/en-us/HT202491) or 
[Ouvrir des apps en toute sécurité sur votre Mac](https://support.apple.com/fr-fr/HT202491)

After try (cut and paste):
> /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/bin/FreeFem++  /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/share/FreeFEM/4.12/examples/tutorial/Laplace.edp 
   
if you have message the FreeFem++.app is corrupted then do in terminal
> sudo xattr -rc /Applications/FreeFem++.app
and retry. 
        
If you need to recomple  you can also install xcode and brew (cf. https://docs.brew.sh/Installation )    
and do 

	 brew install gcc

以下は、ターミナルで作業する。
Intel CPUの場合
cd /Volumes/FreeFEM-4.12-Apple-Intel
bash ./Install-app.sh
(中で sudo しているので、パスワードを尋ねてくるかもしれない)
Apple Silicon の場合
cd /Volumes/FreeFEM-4.12-Apple-M1
bash ./Install-app.sh
(中で sudo しているので、パスワードを尋ねてくるかもしれない)

macOS が Monterey の場合は、これでインストール作業が終了する(はず)。

macOS Ventura の場合は、すんなり行かなかった。

(以下 4 をする前に 7 が起こることもある。 とにかくあきらめずに「開く」があれば開く、ゴミ箱には捨てずにキャンセル。)

  1. 「"FreeFem++"は壊れているため開けません。 ゴミ箱に入れる必要があります。」という表示がでる。
  2. [キャンセル]を選択する。
  3. [システム環境設定][プライバシーとセキュリティ]の[セキュリティ]に、 “"FreeFem++"は開発元を確認できないため、使用がブロックされました。” という表示と[このまま開く]という選択肢が現れる。
  4. [このまま開く]を選択する。
  5. 「"プライバシーとセキュリティ"が設定のロックを解除しようとしています。 許可するにはパスワードを入力して下さい。」 と表示が出る。パスワードを入力すると、 もう一度「"FreeFem++"は壊れているため開けません。 ゴミ箱に入れる必要があります。」という表示が出る。
  6. また[キャンセル]を選択する。
  7. また“"FreeFem++"は開発元を確認できないため、 使用がブロックされました。” という表示が出て来る。
  8. [このまま開く]を選択すると 「"FreeFem++"は壊れているため開けません。 ゴミ箱に入れる必要があります。」という表示に、 (ループしているかと思うところだけれど) 今度は[開く]という選択肢が現れる。
  9. [開く]を選ぶ。
  10. インストールスクリプトが終了する。 ターミナルに、 Error missing install missing lib ?? という気になる表示が出るが、 それはサンプル・プログラムを走らせようとしての失敗らしく、 インストールそのものは成功している。
  11. サンプル・プログラムは手動で実行する。
    動作チェック (配布されている example を実行してみる)
    /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/bin/FreeFem++ \
     /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/share/FreeFEM/4.12/examples/tutorial/Laplace.edp
    
    無事に動きますように。

設定が正しくなされているか、確認をしよう。 ターミナルを新しく開いて (例えば [command]+N)、
which FreeFem++
として /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/bin/FreeFem++ と表示されればOKである。例えば
FreeFem++ /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/share/FreeFEM/4.12/examples/tutorial/Laplace.edp
としてサンプル・プログラムが動くはずである。

which FreeFem++ に対して、 /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/bin/FreeFem++ と表示されない場合は、設定を見直す必要がある。 シェルの設定ファイル (.profile, .zprofile, .bash_profile, .bash_login, .bashrc, .zshrc のいずれか) の中で PATH の設定をしているものを探し出し、 ファイルの末尾あたりに次の1行を書き足す。
export PATH=/Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/bin:$PATH
こうしてターミナルを新しく開いて、上に書いてあるチェックをしてみる。

環境変数 PATH の値を表示して確認 (ターミナルで)
echo $PATH
(数行にわたる長さがあるかも。 /Applications/FreeFem++.app/Contents/ff-4.12/bin が入っているかどうか確認する。)

うまく行かなかったら質問して下さい。



桂田 祐史