周期  の関数
 の関数  ,
,  を
 を
|  (  ) ![$\displaystyle ,\quad g(x):= \left\{ \begin{array}[tb]{ll} -1 & \text{($x\in(-\p...
...)}  0 & \text{($x=0,-\pi$)}  1 & \text{($x\in(0,\pi)$)} \end{array} \right.$](img10.png) | 
 と
 と  の Fourier 級数の部分和のグラフを描いてみよう。
 の Fourier 級数の部分和のグラフを描いてみよう。
(講義ノート桂田 [1] にも書いてあるので、 そちらも参考にして下さい。)
複数の関数を扱うので、
関数  の Fourier 級数を
 の Fourier 級数を 
$](img12.png) と書くことにしよう。
つまり、
 と書くことにしよう。
つまり、
 を周期
 を周期  の関数とするとき、
 の関数とするとき、
:=\frac{a_0[\varphi]}{2}+\sum_{n=1}^\infty
\left(a_n[\varphi]\cos nx+b_n[\varphi]\sin nx\right),
$](img14.png) 
![$\displaystyle \quad
a_n[\varphi]:=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^\pi \varphi(x)\cos nx\;\Dx,\quad
b_n[\varphi]:=\frac{1}{\pi}\int_{-\pi}^\pi \varphi(x)\sin nx\;\Dx.
$](img15.png) 
(関数を明記しようという方針なので、普通は単に  ,
,  と書くものを、
それぞれ
 と書くものを、
それぞれ 
![$ a_n[\varphi]$](img18.png) ,
, 
![$ b_n[\varphi]$](img19.png) と書いた。)
 と書いた。)
また、 項までの部分和を
 項までの部分和を 
$](img21.png) と表す。すなわち
 と表す。すなわち
:=\frac{a_0[\varphi]}{2}+\sum_{k=1}^n
\left(a_k[\varphi]\cos kx+b_k[\varphi]\sin kx\right).
$](img22.png) 
![$ S[f]$](img23.png) ,
, ![$ S[g]$](img24.png) を自分で計算して求められるようにしておくべきだが、
  ここは Mathematica の力を借りてみよう。
 を自分で計算して求められるようにしておくべきだが、
  ここは Mathematica の力を借りてみよう。
 は偶関数であるから
 は偶関数であるから ![$ b_n[f]=0$](img25.png) である。
 である。![$ a_n[f]$](img26.png) を求めるには
 を求めるには
| f0[x_]:=Abs[x] FourierCosCoefficient[f0[x],x,n] | 
 ならば
 ならば  , そうでなければ
, そうでなければ 
 が得られる。すなわち
が得られる。すなわち
![$\displaystyle a_n[f]=
\left\{
\begin{array}[tb]{ll}
\pi& \text{($n=0$)} \\
...
...\mathbb{N}$ が存在するとき)}
\end{array} \right.
\end{array} \right.
$](img30.png) 
一方、 は奇関数であるから
 は奇関数であるから ![$ a_n[g]=0$](img31.png) である。
 である。![$ b_n[g]$](img32.png) を求めるには
 を求めるには
| g0[x_]:=Which[-Pi<x<0,-1,x==0||x==Pi,0,0<x<Pi,1] FourierSinCoefficient[g0[x],x,n] | 
![$\displaystyle b_n[g]=\frac{2\left(1+(-1)^{n-1}\right)}{n\pi}
=\left\{
\begin{...
...=2k$ となる $k\in\mathbb{N}$ が存在するとき)}
\end{array} \right.
$](img33.png) 
以上から
Mathematica で、
Fourier 級数の  項までの部分和を計算する関数 sf[n,x],
sg[n,x] を作ってみよう。
 項までの部分和を計算する関数 sf[n,x],
sg[n,x] を作ってみよう。
| ![$ S[f]$](img23.png) , ![$ S[g]$](img24.png) の部分和を計算する関数を定義 | 
| 
sf[n_, x_] := Pi/2 - 4/Pi Sum[Cos[k x]/k^2, {k, 1, n, 2}]
sg[n_, x_] := 4/Pi Sum[Sin[k x]/k, {k, 1, n, 2}]
 | 
 は、
 は、
 を
 を  ずつ増やすことを意味する。
 ずつ増やすことを意味する。
1変数関数であるから、
グラフを描くには Plot[] を用いれば良い。
周期  なので、例えば
 なので、例えば 
![$ [-\pi,\pi]$](img39.png) の範囲で描けば十分であるが、
ここでは
 の範囲で描けば十分であるが、
ここでは 
![$ [-3\pi,3\pi]$](img40.png) の範囲で描くことにする
(そうすると、関数が連続であるかどうか、一目見て分かる)。
これは3周期分ということになる。
 の範囲で描くことにする
(そうすると、関数が連続であるかどうか、一目見て分かる)。
これは3周期分ということになる。
| ![$ S[f]$](img23.png) , ![$ S[g]$](img24.png) の部分和のグラフを ![$ [-3\pi,3\pi]$](img40.png) で描く | 
| 
g1=Plot[sf[10,x],{x,-3Pi,3Pi}]
g2=Plot[sg[10,x],{x,-3Pi,3Pi}]
 | 
 を増やしてどう変わるか見たければ、
Manipulate[] を使うのが便利である。
 を増やしてどう変わるか見たければ、
Manipulate[] を使うのが便利である。
| ![$ S[g]$](img24.png) の部分和のグラフ -- 項数を増やすとどう変わる? | 
| 
Manipulate[Plot[sg[n, x], {x, -Pi, Pi}, PlotPoints -> 200], {n, 1, 100, 1}]
 | 
桂田 祐史