,
を複素数の定数とする。
(実数だけで話が完結する場合もあるが、煩雑になるので、
まずは
,
が複素数であり、解も複素数値の関数を認めた場合について述べる。)
 |
(C.1) |
2次方程式
 |
(C.2) |
を微分方程式 (C.1) の特性方程式と呼ぶ。
特性方程式の根 (解) のことを特性根と呼ぶ。
カタい言い回しをすると、
「(C.1) の解空間 (解全体の集合) は、
2次元の線形空間で、
基底 (解の基本系)として
,
が取れる」となる。
特に
である。
,
が実数の場合、特性根
,
が虚数ならば、
それらは互いに共役複素である。すなわち、
実数
,
(
) が存在して
このとき (C.4) が一般解であるのは
すでに述べた通りだが、
も(C.1) の一般解である。
特に
,
として実数のみを選ぶと、
(C.1) の実数値関数の解すべてを
表すことができる。
以上の話は、一般の自然数
に対する
階方程式
の場合まで一般化される。
例えば
の場合、すなわち
( は定数) |
(C.5) |
の場合は、特性方程式は
であるから、
特性根は
であり、
は (C.9) の一般解である。
例えば
の場合、すなわち
の場合、特性方程式は
.
その根を
,
,
とする。
- (i)
,
,
がすべて相異なるならば
は (C.9) の一般解である。
- (ii)
-
(二重根の場合) ならば
は (C.9) の一般解である。
- (iii)
-
(三重根の場合) ならば
は (C.9) の一般解である。
- (iv)
-
,
(
,
) ならば
は (C.9) の一般解である。
桂田 祐史