(4.7) の右辺は を含んでいないので、
を
このように右辺が
と、
があらわに含まれていない微分方程式をじれいけい
自励系の微分方程式 (autonomous differential equation,
自律系と呼ばれることもある)、
あるいは力学系 (dynamical system) の微分方程式と呼ぶ。
(力学系という言葉は、有限次元の常微分方程式以外でも使われる (無限次元力学系, 離散力学系, …)。 その点は注意が必要である。)
(4.8) と比べると、 (F.4) は一般性が低いわけであるが、 実際上現れる (興味を持たれる、とでも解釈してもらえばよい) 多くの場合に微分方程式は (F.4) の形をしている。
自励系微分方程式の解
(
) は、
空間 (ここでは
平面) 内の曲線とみなすことが出来る。
それを解の軌道 (orbit) と呼ぶ。
正確には、
に対して、
を初期条件
を満たす (F.4) の解として、
問
解曲線と軌道の違いを説明せよ。
軌道を考えるとき、 平面を相空間
(phase space) または相平面 (phase plane) とよぶ
11。