について適用してみる。この解は であり、 であるから、 である。 ところが、数値解法ではしばしば
を用いて作った公式
のことを指す。 これは任意の に対して を満たす。
中心差分近似に基づく中点公式 で , を解く( )。左側は としたもの、右側は とした もの。
のように書ける。 ここで は
なる の有理式である (特に公式が explicit の場合には、 は の多項式になる)。 例えば Euler 法の場合 , 古典的 Runge-Kutta 法の場合、 . この に対して
を絶対安定領域といい、
がなりたつ。 絶対安定領域が左半平面 を 含むような公式を A-安定 (A-stable) という。 A-安定な公式では、 なるとき、 任意の に対して数値解が 0 に収束する。 次に示すのは Runge-Kutta 法の絶対安定領域である。 カラーでお見せできないのが残念ですが。
なお、レベル の等高線が負軸と交わる点の座標は(巾根で書けはするの だけれど...)、
なお、後述の硬い方程式の項を参照せよ。
に対して特性方程式を
で定義し、その根を ( ) とする。 この場合
とおくと