| ![\begin{jdefinition}% latex2html id marker 1099
[平衡点の安定、不安定]
...
...安定でないことを「不安定である」という。
\end{jdefinition}](img187.png)  | 
つまり、任意の正の数  に対して、
 に対して、
 に十分近いところから出発した任意の解は、
 に十分近いところから出発した任意の解は、
 から距離
 から距離  の範囲に止まる、ということである。
 の範囲に止まる、ということである。
(私が学生で、このあたりのことを勉強したとき、「リャプノフの意味で」 というのを見て、「そうでない意味で安定というのは、例えばどういうの?」 と気になった。 でもそういうのを目にすることはなく、 最近は「リャプノフの意味で」というのは省略されるのが多くなった。 時間が経って、言葉が定着したということなのだろう。)
| ![\begin{jdefinition}% latex2html id marker 1106
[平衡点の漸近安定性]
(\...
...o\infty}x(t)=a
\end{displaymath}を満たすことをいう。
\end{jdefinition}](img189.png)  | 
判定法として、次の定理が使われることが非常に多い。
|   | 
「ヤコビ行列って何ですか?」
(学生が持っている教科書の索引にヤコビ行列がない…ぶつぶつ )
 ,
, 
 ,
, 
 は微分可能とするとき、
 は微分可能とするとき、
 の
 の  におけるヤコビ行列とは、
 におけるヤコビ行列とは、 型の
行列
 型の
行列
 
力学系 
 においては
 においては  であることに注意しよう
(微分方程式の左辺は
 であることに注意しよう
(微分方程式の左辺は  次元, 右辺は
 次元, 右辺は  次元なので)。
ゆえに
 次元なので)。
ゆえに  は
 は  次正方行列で、(重複度を込めて)
 次正方行列で、(重複度を込めて)  個の固有値を持つ。
行列
 個の固有値を持つ。
行列  の成分は実数であるが、固有値には虚数が現れることもある。
 の成分は実数であるが、固有値には虚数が現れることもある。
この定理が、 の場合にも使えることを注意しておく。
 の場合にも使えることを注意しておく。
 のとき、
 のとき、 の
 の  におけるヤコビ行列は、
 におけるヤコビ行列は、
 の
 の  における微分係数
 における微分係数 
 そのものである。
またその固有値は、
 そのものである。
またその固有値は、 (これは実数) である
(一般に実数
 (これは実数) である
(一般に実数  を、
を、 型の実行列とみなすとき、
 型の実行列とみなすとき、
 が
 が  に対して成り立つので、
 に対して成り立つので、
 は
 は  の固有値で、
 の固有値で、 が固有ベクトルである。)。
 が固有ベクトルである。)。
ゆえに、定理を  の場合に限定すると、
「
 の場合に限定すると、
「 ならば
 ならば  は漸近安定、
 は漸近安定、 ならば
ならば  は不安定」
ということになる。
 は不安定」
ということになる。