2006年度の金子君は、 参考に出来るものがほとんどない状態で一定の成果をあげたが、 見通しのよいものでなかったので、 久保田君はまずはそこを整理するところから始める必要があった。 決して大きな一歩とは言えないが、着実な前進が出来たと評価したい。
問題とする領域 に対して、
と仮定し、 を等間隔格子で分割する。
条件
を満たす関数 を用意し、 これをプログラム中に組み込むことによって、領域 を指定する。
また 4つの関数 , , , を次のように定義する (東西南北 (east-west-south-north) から命名したのだろう)。
(数学的には、条件を満たす が1つ与えられれば、 , , , は決まってしまうわけだが、 具体的にどう計算するかは決して自明でないので、 プログラム中で別途与えることにしたわけである。)
-- こうして、ほぼ F(), E(), W(), S(), N() と いう5つの関数を用意するだけで、 新しい問題が解けるようになるのは非常に面白いのみならず、 実用面でも大きな期待が持てるものである。 特にトポロジーが長方形領域と異なる領域の問題を解くプログラムがすいすい書 けるのは、正直新鮮な驚きであった。
レポートは http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/labo/report/open/2007-kubota.pdfで、プログラムも http://nalab.mind.meiji.ac.jp/~mk/labo/report/open/2007-kubota-prog.lzhで公開中である。