2 MacTeX 2021を待つ …M1対応バージョン やって来ました!

(2022/4/6追記) 「MacTeX 2022が来ました」 というのを書いた。


(2021/3某日)

数日前から MacTeX の更新をしようとすると
TeX Live 2020 is frozen and will no longer
be routinely updated. This happens in preparation for a new release.

If you're willing to help with pretesting the new release, and we hope
you are, (when pretests are available), please read
https://tug.org/texlive/pretest.html.

Otherwise, just wait, and the new release will be ready in due time.
とメッセージが表示されるようになった。そろそろ MacTeXのWWWサイト を時々チェックする必要があるのかも。

(2021/4/3) MacTeX 2021 がリリースされた。 “approximately 4.4G - 29 March 2021” だそうだ。 ファイル名が MacTeX.pkg になっている (日付も年号も入っていない)。

いつものように、前のバージョンの記録 MacTeX 2020 を参考に進める。

MacTeX.pkg をダブルクリックで起動して、 クリックして行く ([続ける], [続ける], [続ける], [同意する], [続ける], [インストール], 認証)、 …問題なく終了した。 何でも 7.48GBの領域が必要とか。 私の MacBook Pro で6分程度かかった。

sudo tlmgr option repository http://mirror.ctan.org/systems/texlive/tlnet
sudo tlmgr update --self --all
(2021/4/3) 4つのパッケージが更新された。たった4つ。 まだリリースされたばかりらしい。
(2021/4/4) 3つのパッケージが更新された。
(2021/4/7) 約50個のパッケージが更新された。

sudo tlmgr repository add http://contrib.texlive.info/current tlcontrib
sudo tlmgr pinning add tlcontrib '*'
sudo tlmgr install japanese-otf-nonfree japanese-otf-uptex-nonfree ptex-fontmaps-macos cjk-gs-integrate-macos
sudo cjk-gs-integrate --link-texmf --cleanup --force
sudo cjk-gs-integrate-macos --link-texmf --force
sudo mktexlsr

ghostscript が新しくなっている (/usr/local/share/ghostscript/9.53.3)。

絶対必要という訳ではないが (警告されるだけ)、key を登録している。そのためには
curl -fsSL https://www.preining.info/rsa.asc | sudo tlmgr key add -
とする (実行に gnupg が必要で、Mac Ports で sudo port -N install gnupg2 としてインストールしている)。


これで動くようになった。

色々動作チェック
platex nantoka.tex
dvipdfmx -d 5 -O 2 nantoka.dvi
open nantoka.pdf
pdffonts nantoka.pdf
dvips -f nantoka.dvi > nantoka.ps
gv nantoka.ps

ptex2pdf -l -od '-d 5 -O 2' nantoka.tex
すいすい動く。

そうそう。M1 ネイティブで動くのかチェックしよう。
% file /Library/TeX/texbin/uptex
/Library/TeX/texbin/uptex: Mach-O universal binary with 2 architectures: [x86_64:Mach-O 64-bit executable x86_64] [arm64:Mach-O 64-bit executable arm64]
/Library/TeX/texbin/uptex (for architecture x86_64):	Mach-O 64-bit executable x86_64
/Library/TeX/texbin/uptex (for architecture arm64):	Mach-O 64-bit executable arm64
確かにユニバーサル・バイナリーだ。


(個人的趣味) いつものように古い pxdvi を持って来るのか。これはユニバーサルでないけれど、 動くかどうか。
sudo tar xzf pxdvi-2017.tar.gz -C /usr/local/texlive/2021
cd /usr/local/texlive/2021
ln -s texmf-dist texmf
sudo mktexlsr

cd texmf-dist/xdvi
sudo cp XDvi XDvi.org
sudo gsed 's/\(^\*font:\)\(.*\)helvetica\(.*\)/\1\2\*\3-\*/' -i XDvi
sudo gsed 's/\(^\*statusline\.font:\)\(.*\)helvetica\(.*\)/\1\2\*\3-\*/' -i XDvi
(gsed は GNU sed で、MacPorts では sudo port install gsed でインストールできる。)

これだけではダメだ。
sudo ln -s /usr/local/texlive/2021/bin/x86_64-darwin/pxdvi* /Library/TeX/texbin
動きました。ただし、この pxdvi は Rosetta 2 に依存することになるのか…

(ジタバタ: 待てよ。以前やった時 (随分前) は、pxdvi が探し出せなかったけれど、 今だとあったりするのかな………(探し物)……… ダメみたいだ。この古い pxdvi を使い続けるのだろう。 まあ、今どき xdvi を使おうとする方が変なのかも。)



桂田 祐史